超有名なタイマーICの555を使って、車のサンキューホーン、サンキューハザードを作ってみたくなった。基本的な動作モードは二つ。単安定マルチバイブレーターと無安定マルチバイブレーター。前者は、いわゆるタイマーで遅延時間を発生するもの。後者はパルス発生器で発振回路でもある。作りたい仕様は、負パルス(アースに落ちる)を数回発生する回路。ハザードなら確実に2回の負パルス発生が必須。ホーンも2回くらいがいい。
簡単なのは無安定真ルチバイブレーター=発振器。これでサンキューホーンを作っている人は多い。SWをオンにしている間、オン−オフを繰り返す仕様となる。これだとサンキューハザードには適用不可。ホーン用としては簡単でSWオン時以外は電力を使わないという利点がありそう。LED点滅回路の例などがネットに沢山あるので、そこからパクリで。ブレッドボードでまずはLED出力に点滅回路を作成。それから、LEDをもう一個追加して、ソース駆動とシンク駆動の両方でLEDを点滅させ、交互に点滅することを確認。最後に、出力に電子ブザーを設置して、サンキューホーンのイメージを出した。最後の状態の回路図は下記。
これの欠点はオン時間(TH)をオフ時間(TL)より短くは設定できないこと。これだとサンキューホーンとしてなんとなくいまいちなのだ。どっちかっていうと、オン時間短く、少し長めのオフ時間の方がクールだ。TL時にホーンをオンにすれば、できなくはないが、SWオン後先にオフ状態(TL)が来ちゃう設定になってしまうので、SW押してから一瞬ホーンが遅れることになるので、この方法もいまいち。
回路図 |
ブレッドボードでまずはLED点滅回路作成 |
◆LED点滅
◆LED交互点滅(ソース駆動&シンク起動)
◆電子ブザー追加
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結局、単安定マルチバイブレータ回路としてIC
555を二個ずつ使った回路がよいかな?という結論。一つ目のタイマーは、パルスの間隔を制御、二個目のタイマーはパルス自体の長さを制御する。これだと自動度が高いし、確実に二発のパルスを出せる。サンキューハザードにも最適ということ(昔の車のようにSWがオンの間点滅するタイプのハザードには適合しません)。
サンキューホーンだと、一個目のタイマーでホーンの間隔(0.何秒)を調整し、二個目のタイマーはホーンの発音時間を制御(こちらは0.0何秒?)。
サンキューハザードは、一個目のタイマーでハザードオンで点滅している時間を調整(ここは2〜3秒)。二個目のタイマーはパルスの長さ調整してるだけなので、ここだけ無調整で計算上は0.6秒くらい。
サンキューホーン回路 |
サンキューハザード回路 電源とPORはサンキューホーンと共用です |
電源は、この回路図にプラスして、コイルとコンデンサのローパスフィルターをもう一段かませてあります(下の写真)。電源からのノイズで誤動作する(=クラクションが鳴る)のは困るので、ちょっと贅沢にしています。あと、POR(Power On Reset)も十分に取っています。立ち上がり時に誤動作する可能性があるので、電源オンになってもすぐには動かない(トリガーを受け付けないように)ようにしています。
ホーンとハザードの回路基板完成 |
基板を二階建てに |
電源も追加してケースに装着 |
■ムービー
◆サンキューホーン用タイマー
◆サンキューハザード用タイマー
◆サンキューホーン&ハザード
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